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紅シャケと大根の粕(かす)汁、茶事ではこれに菊菜が添えてあった。

昨日は塾生が卒塾者夫婦三組を招いた炉開きと口切りの茶事を行った。
二名は前日から泊まり込んで石臼の掃除と炭切り・竹箸作り等の下準備をした。
近所の畑から大根一本を引き抜いて(断っている)持ち帰り、葉っぱの水揚げする。
一人は取肴(八寸)に自作の燻製シャケと自庭の銀杏の実、そして柿の実を干して持参。
他の四名は当日八時頃に来訪し、全員で茶事の支度に取り掛かった。

土鍋に昆布の出し汁と酒粕を入れて煮溶き、中辛紅シャケの切り身を放り込む。
前夜に水煮した大根も入れ、煮立ったところへ菊菜を加えて蓋をする。
飯を十一時にセットして、大根の葉と油揚げ(松山揚げ)をゴマ油で炒めて味付け。
炊き上がった飯を半切り桶(写真は裏側)に空け、炒めた大根葉を加えて混ぜる。
私は、ボラの身を火で炙ろうと魚焼き器の網に乗せ、ガスの火を付けた。
そこへ卒塾者のご夫婦方が来訪、アレコレと話をしていてボラのことが頭から飛んだ。
途中で慌てて魚焼き器の処に戻ると、シッカリ炙り過ぎなっていた。(涙)
半焼きになったボラの身ながら、すし酢にミョウガと青シソを加えて無理やり鱠に仕上げた。

塾生は一汁一菜を折敷で配膳し、先の茶会で今西酒造から頂いた辛口の秘蔵酒を出す。
日本酒に蘊蓄を持つ卒塾者(単なる酒飲み?)が女性用日本酒を持参し、秘蔵酒を独り占め。
会席と並行して炭点前を初め、炭を終えると茶壺を持ち出し日本刀の小柄(こづか)で口切り。
茶壺から取り出した小半袋の濃茶を廊下にて石臼で挽き、席では取肴を出し酒を奨める。
八寸盆に山の物は銀杏、海の物は燻製シャケ、作った塾生が然り顔で客の椀蓋へ配り回る。
香の物に今西酒造から頂いた奈良漬けを出したが、塾生の誰もがほうじ茶を忘れている。
卒塾者の奥方が「香の物が出たからお茶漬けにしましょう」と暗に催促しても誰も知らん顔。
仕方なく、私がほうじ茶を急須に入れて持って来たが塾生の反応は鈍い。(哀心)
本来は湯桶で焦げ飯の湯漬けを出すところを、急須でほうじ茶とはその簡略茶事。

挽いた濃茶と薄茶は四滴茶入で点てた。(四つの型の茶入に蓋は一つというもの)
菓子は娘持参の岐阜・中津川名物の栗饅頭と塾生の手作り干し柿、まま、茶菓子の原型。
最後に、塾生から卒塾者にこれまでの礼の口上があり、何とか茶事稽古を終える。
稽古終了後、来る春日茶会の打ち合わせをするが資料が届いておらず不完全燃焼。
気が付くと、皆が着物の中で私だけがトレーナ着用のままであった・・。(慙愧)
皆さんを送り出した後、愛犬「ハナ」を台車に乗せ家を出た。道は薄暗くなっていた。
朝の茶粥一杯だけだった私は空腹感を覚え、茶事の残り物を探した。
菜飯茶碗一杯分と粕汁がこれまた椀一杯分だけが残っていた。(写真分、菊菜は無い)
酒はアレコレと持ち込みが仰山あり、すきっ腹にはよう効いた。
気が付くと布団の中であった。

石臼の下に四滴茶入と蓋、上右が弦付(つるつき)、左が手瓶(てがめ)、
そして下右が水滴(すいてき)、左が油滴(ゆてき)。
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