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卒塾者の方が持って来てくださった「糊こぼし椿」と細身のトクサ(砥草、木賊)
茶花の椿は蕾を飾るが、「糊こぼし椿」は開花している方がその名を表す。

「糊こぼし椿」とは、東大寺二月堂の南西にある開山堂の庭に咲く椿の花。
非公開だが、咲けば土塀の上に少しだけ見ることができる。
その昔、東大寺二月堂の「お水取り」に使う造花の椿を作っていた時のこと、
その赤い紙に糊をこぼして、白い斑点のある赤い椿になってしまったとか。
それ以来、「糊こぼし椿」と呼ぶようになったという奈良の伝承話である。
東大寺開山の良弁(ろうべん)大僧正にちなんで「良弁椿」とも云われている。
白亳寺の「五色椿、」伝香寺の「散り椿」と共に「奈良三銘椿」とされている。
お水取りの季節には、奈良の和菓子屋で「糊こぼし」の和菓子が作られる。

「トクサ」は砥ぐ草、茎を煮て乾燥したものを研磨(紙やすり)に用いた植物。
現代でも高級つげぐしの歯や漆器の木地加工、木製品の仕上げに使用する。
クラリネットなどの竹製リードを磨いて調整するのにもトクサが用いられ、
瀧廉太郎は身だしなみとして常々トクサで爪を磨いていたと云われる。
アイヌ語ではトクサを「シプシプ」と呼ぶが、これも物を磨くオノマトペに由来とか。
茎を乾燥したものは木賊(もくぞく)と呼ばれる生薬とされているらしい。
その煎液を飲用すると目の充血や涙目に効果があるとされる。
「木賊刈る」は秋の季語。
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