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伐採した乙女椿の根株から出た枝が花を咲かしていた。
昨日、知人の南都塗師が旅行土産にと有名な半田の銘菓を届けに来てくれた。
有楽流の茶を嗜む彼は、流祖・織田有楽所縁の国宝茶室「如庵」を見て来たとか。
そして、その犬山の地から知多半島の半田まで足を延ばしたそうな。
彼は私の点てた茶を喫しながら、床の花入を見て「ええ色の椿、何です」と聞く。
私が「枯れたと思うて伐採した乙女椿の根株から枝が出て花を付けたんや」と応える。
16年位前に庭木の乙女椿を裏山の隅に移植したが年々枯れ細るので伐採したのだった。
「根切り」が下手やったんやろと私が云うと、彼は「根回し」が出来てへんからですと云う。
彼が云うには、「根切り」とは「根回し」の中の一工程のことだとか。
移植の半年や1年程度前に、根元近くの太い根を切断し新しい根の生育を促すのが根切り。
切った根の周りの土は水や養分を欠かさない様にしておくことが肝要とか。
新根は水分や養分をより活発に吸収するから、移植先でも活着することが期待できる。
「それら一連の世話を『根回し』と云いますねん、それを談合の根回しとは言葉の盗用」
更に「生きる環境が充分やったら花も実も付き難いので、米も水引きして実らせる」云々。
彼は椿や山紫陽花・蘭の薀蓄の持ち主で同好雑誌にも寄稿し、その名が通っている御仁。
納得して聞いている私に彼は「云われていたモノがありました」と云って袋包みを出した。
開くと、橋本 凝胤(はしもと ぎょういん)の一行書が貼らずに軸に巻かれているものだった。
橋下はんは奈良・薬師寺元管主で「20世紀最後の怪僧」と云われながら40年前に死去。
私の高校時代、文化祭の講演で「地球は丸いと思うとる者、それは間違いやで」と講釈。
一介の高校生の講演依頼に「よっしゃ」と快諾、一切の御礼は無用と学校まで来て下さった。
高校後輩であるその塗師に、 凝胤はんの書き物があったら欲しいと頼んでいた。
「おおきに、ナンボした」と私が聞くと、「知り合いの古物商から取って来たで無料」と云う。
半田の銘菓の次いでにという彼の仕儀がゆかしく、そのまま貰い受けた。「頂きもの」である。
人との付き合い、善男善女とは「根回し」大事、悪男悪女とは「根切り」肝要。
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