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付け囲炉裏とでもいうのであろうか、自在には手取り釜が吊られている

昨朝八時半、奈良県警へ行って運転免許書を返上した
私は短足人間だか、これで「足なし爺さん」となったのである
虚しく朝の奈良公園を歩いていると、落葉掃除をしている知人に出会った
奈良博物館の前、氷室神社の隣で古美術商「友明堂」の息子さんである

誘われて店の中に入ると、奥の囲炉裏には炭が熾り、釜の湯は沸いていた
「炉の火は絶やさないのが茶人の心得」とか、この時間にさすがである
息子さんが温い善哉を小碗で出し、薄茶を点ててくれたので服していると
御隠居が現れ、本を一冊私に渡し「これあげるわ、新しいのを出したとこや」
「友明堂」の御隠居は、茶人としても名高い御仁で、私とも知己の間である

本は『野の花のおもてなし 無法庵 花往来』田中昭光という表題であった
B5版、二百頁余、発行所・淡交社、平成二十五年十一月四日初版、二千円
それなりの花入に春日野の花を挿した写真集と田中翁の随筆集あった
「無法庵」とは、あの実業家茶人松永耳庵(じあん)の名付けだとか
中々の内容の本で、私は有難く頂戴したが、いまいち心が晴れなかった

古美術商を出て、私は三条通りの「かえる庵」さんに寄り、盛りそばを食す
そして、徒歩と電車とバスで帰路に就く私の心情は、「宮本むなし」であった
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