201312151339.jpg
楓(かえで)と山茶花、昨日の稽古で新塾生が挿した

どうもモミジ(紅葉)と楓との呼称が混乱しているようである
モミジとは紅葉・黄葉している木の葉の総称であり、楓は楓科の樹木の名である
そんなことは皆さん百も承知ながら、どういう訳か楓をモミジと自然に口にされる

どうしてそういうなったのか知らないが、和歌か花札の影響かも、と私は睨んでいる
古今集の「奥山に 紅葉ふみわけ 鳴く鹿の 声きくときぞ 秋は悲しき」
花札の猪鹿蝶の図柄では、鹿に楓のモミジがお決まりの絵である
どうも、そこら辺りがモミジはカエデ、カエデはモミジという錯覚を生み出したのでは

少し昔のことだが、島田洋七という広島出身の芸人のギャグが一時流行した
「モ・ミ・ジ・饅頭」と大声を発し、両手を大きく広げて「楓の形」即ちモミジを描いた
広島宮島名産のもみじ饅頭で印象づけたようで、それなりに受けていたようである
宮島は楓の紅葉が綺麗で、奈良鹿の子孫が多く育成されて、印象は定まったようだ

この「カエデ」、万葉集では「カエルの手・カエル手」と呼ばれたとある
確かに、カエデの葉をよく見るとカエルの手に似ていると納得する
今日は、カエデやモミジの話でなく「桐葉菓」という菓子の話をするつもりだ

宮島のもみじ饅頭の老舗に、昭和7年創業の山田屋さんというところがある
その御主人が上田宗箇流をされていて、当流御宗家の助言を得て作った菓子である
上田家の家紋の「桐」から「桐葉菓」と名付け、世に出したのは平成九年のこと
それ「桐葉菓」が全国菓子博覧会で金賞を受賞し、味の良さも受け人気が出たのだった
やがて、広島名物として新幹線広島駅の売店に並べられ、広島土産にもなっていった
私も、広島に行った帰りには駅の売店で買って土産にしたものである

その「桐葉菓」を、私は奈良の近鉄百貨店の売り場に置いてあるのを見つけたのである
なるほどに、「マイナー」から「メジャー」へという経営方針なのだなと憶測した
まま、広島の「マイナー」というか「ローカル商品」であった「おたふくソース」
この「おたふくソース」は近畿でも関東でもスーパーの売り場に並ぶようになった
「この道はいつか来た道」、というか「いつか行く道、皆が行きたがる道」であろう

確かに、「桐葉菓」はこれまでのもみじ饅頭とは全く別味の旨い逸品、正に秀菓であろう
だが、茶の湯の菓子とするにはでかいと思う、やはり土産物仕様の作りなのかも知れん
この「桐葉菓」が茶菓子の大きさ、茶菓子仕様もあれかしと、私は常々思っていた
ましてや、それが上田宗箇流御宗家の助言で作られたなら、という私の勝手な思いである
と云うか、土産物仕様はそれはそれとして、その奥には茶菓子の心根があれば嬉しいと思う
因みに、山田屋さんの経営の座右の銘とは「不易流行」と聞くので、ままムベなるかな
更に因みに、私の手は「モミジの様だね」とよく人に云われたが、カエルの手だったとは・・
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://houan7010.blog.fc2.com/tb.php/211-42cb8da2