2014.07.06 忘れ草
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秋篠川岸辺の藪萱草(やぶかんぞう)、ユリ科、よく似た野萱草は一重、こちらは八重
種が出来ず根茎で増える植物で、人が運ばないと生育地が増えない「人里植物」の一つ
食べられる野草として重宝されたのであろう、日本に入って来たのは先史時代といわれる
別名「忘れ草」、万葉集にもその名で詠われ、牧野富太郎も「忘れ草」を和名としている
萱草の意味は、この美しい花を見ていると物も忘れると言う故事からの漢名なそうな

大伴家持の歌

” 忘れ草 我が下紐(したひも)に 着けたれど
       醜(しこ)の醜草(しこぐさ) 言(こと)にしありけり ”

・・・忘れ草を私の肌着の紐に着けたけれど、何の役にも立たない大馬鹿なバカ草め
忘れ草なんて、名ばかりであったよ・・・

後に正妻とする従妹の坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)に贈った歌
恋した女性に死なれ、長年離れていて再び交流が始まった坂上大嬢に贈ったとか
有体に云えば、愛人に死なれ失意の時、幼馴染の従妹に会い「たまたま気が行った」
考えれば、家持はんもエエ加減と云うか適当と云うか、まま正妻にしたので善しとするか

万葉集の一割が家持はんの歌という歌人ながら、政界遊泳もナカナカのものだった
色恋の才とは出来る男の証だろう、英雄色を好むとも云うが・・私には無理のようだ
私には、「忘れ草」より「忘れな草」の未練たらしいさが似合うかも
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