2014.12.10 研ぎ
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街路樹の下で日本水仙(にほんずいせん)、別名「寒中花」が一輪花を付けた、

「盾」の続き話になるが、「矛盾」という言葉の意味は日本では微妙である
どんな盾でも切り裂く矛と、どんな矛でも防ぐ盾、その矛でその盾の切り合わせ
日本では刃物の矛に軍配が上がる、そんな矛を防ぐ盾は手にすることが出来ない
何故なら、日本の刃物には世界に冠たる技術の文化があるということだ
砂鉄から取った「和ズク」に火入れし、叩き上げて鍛える日本の「鋼・刃金(はがね)」
その刃を天然砥石で波紋が出るまで研ぎ、各刃物に仕上げる日本の「研ぎの文化」

考えてみれば、日本刀を始め、日本建築の大工道具や工芸道具、日本料理の包丁
この日本の歴史・文化を支えて来たのは「刃物の研ぎ文化」であろうと思う次第
先日観たテレビに、外人達が日本文化への興味や関心を語る番組があった
その一つが日本人は背中を洗うが欧米では洗わないという話で、ここで紹介した
今一つが、包丁を研ぐということであった、日本以外に刃物を研ぐ習慣はないという
精々、肉屋で包丁の両刃をヤスリ棒で擦っている程度のものだろう

日本包丁は引き切りだが、洋包丁は押し切りということは良く知られている話である
然し、刃物を研ぐという習慣は彼等の日常生活にないという、これは考えさせられる
恐らく、彼等の「切る」とは「裂く・割く」というもので、打ち下し切り裂くものであろう
日本の包丁の引き切りは、日本刀にも云えることで、日本刀は突くか引き切りである
日本刀で一刀両断とは、手元近くで刃に当て、刀身全体で引き切るのが理想とされる

日本刀の斬り合いでは、相手の打ち込みを躱(かわ)し、相手の懐に入ることが技の真髄
故に盾は不要と云うより、剣技の究極では邪魔になったのであろうと類推する
昨日の続きとなるが、日本の戦技で防御を突き詰めると、「最大の防御は攻撃」となる所以
その思想を育んだものが「研ぎの文化」の刃物、「研ぎ師」なる職種は日本だけのものである
それともう一つ、「研ぎ」を仕上げる天然砥石は世界中で日本にしか産出しない代物だとか
なるほどに日本文化の特異性、文明は普遍へ文化は固有へということを示している

まま、残り少ない人生、シッカリ自分を研いでいきたいもの、ナマクラ包丁ながらも・・
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