2015.06.19 傘と梅雨
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梅雨の中、久しぶりに使った和傘を畳まず玄関に置いたままにした

茶事そのものでは使わないが、和物の照明器具として「提灯」がある
私の吉野時代の小学校は、学校名が入った番傘と提灯が並べて置いていた
奈良では、「傘屋」が提灯を扱っており、寺社仏閣に納入していた
大きな寺社仏閣に納入する「傘屋」はそれなりの格を持った町家であった

そんな「傘屋」の一人息子が同級生に居て、写真は彼に貰った傘である
彼は還暦前に他界、彼の奥さんも彼より十年余り先に亡くなって子はいない
老いた彼の母親が店守をしているが、傘屋で和傘を買う一般客はもう居ない
♪ 蛇の目でお迎え嬉しいな ♪ という光景を知る人は少なくなったようだ

梅雨の季節になると彼のことを思い出すのだが、先日のテレビで傘が話題に
欧州では雨が降っても傘を差すことが少ないということを、外人が話していた
私達夫婦が英国に行った時、やはり雨が多かったが傘を差す人は少なかった
さすがに、バーバリーの本場やなと夫婦で話をして納得したものであった

そのテレビの話を聞いて思い当たることがあった、民族の語意である
各民族の言葉は、その民族にとって重要なものに語意が多いと云うことである
遊牧の民は家畜の種類を表す語意、漁労民は魚、農耕民は植物の語意が多い
その中で、日本人にとって多民族より際立って多いのは「水」の語意であるとか
その例として挙げられるものに、「雨」に関する言葉の豊富さがある

四季の「雨」を知り、握手の風習を持たない日本人には、「傘」が似合うのだろう
小野道風の花札も、雨・柳・蛙そして「傘」がワンセットになっている
「雨」に関する日本語を以下に転載する

【煙雨】(えんう) けむるように降る雨。細雨。きりさめ。
【甚雨】(じんう) 激しく降る雨。大雨。
【穀雨】(こくう) (春雨が降って百穀を潤す意) 二十四節気の一。
【桜雨】(さくらあめ) 桜の花の咲く頃の雨。
【時雨】(しぐれ) (「過ぐる」から出た語で、通り雨の意) 秋の末から冬の初め頃に、降ったりやんだりする雨。
【秋霖】(しゅうりん) 秋のながあめ。
【雨間】(あまあい) 雨の降りやんでいるあいだ。
【驟雨】(しゅうう) 急に降り出し、間もなく止んでしまう雨。にわかあめ。
【涙雨】(なみだあめ) ほんの少し降る雨。
【白雨】(はくう) ゆうだち。にわかあめ。
【叢雨・村雨】(むらさめ) (群になって降る雨の意) 一しきり強く降って来る雨。にわか雨。驟雨。白雨。繁雨(しばあめ)。
【霖雨】(りんう) 幾日も降りつづく雨。ながあめ。淫雨。
【雨脚・雨足】(あまあし) (「雨脚うきやく」の訓読) 長くすじをひいて地に落ちる雨。
【甘雨】(かんう) 草木をうるおし育てる雨。慈雨。
【喜雨】(きう) 旱魃(かんばつ)がつづいた後に降る雨。慈雨。
【慈雨】(じう) ほどよく物をうるおし育てる雨。ひでりつづきのあとの雨。甘雨。
【氷雨】(ひさめ) 雹(ひよう)。霰(あられ)。みぞれ。また、みぞれに近い、きわめてつめたい雨。



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