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破った土嚢袋に広げた番茶浸け楠木灰

昨日は久しぶりに日が照ったので番茶に浸けていた楠木灰を干した
鍬でなるべく薄く広げ早く乾く様にする、乾いて固まると次にその固まりを潰す
潰した後は金ザルに取り杓文字で濾す、サラサラの粉末にして炉灰の出来上がり
土嚢袋は水捌けが良いので灰干しに良い、私は頭陀袋(ずだぶくろ)と呼んでいる
店で聞くと、頭陀袋は元々坊さんの「何でも入れ」が、今は若者のバッグだとか
さて「各地の振り茶」、知られている地方と呼称、その実態を上げてみる

木鉢の振り茶
沖縄のプクプク茶・・・木鉢に支那茶を入れ、片膝を立てて大きな茶筅で泡立てたとか
幾つもの碗に配り、食事の前後に出すもので、油濃い沖縄の食材に合うということ
親戚や気心の知れた仲間との間で行なったという、今は廃れた

木桶(茶桶)の振り茶
徳之島のフイチャ・・・釜で弘法茶(代用茶・浜茶)と番茶を混ぜて煮立てる
茶柄杓で人数分の量を茶桶(ちゃおけ)に入れ、熊笹で作った茶筅で泡立てる
茶桶から直接それぞれの椀に注いで渡し皆で飲む、今は廃れた
奥三河の振り茶・・・柴茶(山茶)を臼で挽いた「チャノコ」を使い、茶桶の湯の中に入れる
茶筅の先に塩を付けで泡立てる、チャノコにせず煮るやり方もあったが共に途絶える
茶桶(ちゃおけ)を「さつう」と呼ぶ言葉が今の茶道界にある、関係があるかどうか・・
また埼玉地方にもこの茶桶を使う振り茶があったとか聞くが、今は跡形もないようだ

茶碗を使う振り茶
島根・愛媛のボテボテ茶、福井・富山・新潟のバタバタ茶がある
本来は発酵茶の黒茶を使ったようである、茶筅の塩を付けて泡立てるの共通する
泡立った茶に、何がしかの具材を入れて飲む(食す)が、そのやり方には地方差がある
然し、今では松江の観光催事となって残るだけで、戦後には見られなくなったようだ
他には青森・津軽地方でもあったようで、津軽藩士によって書かれたものが残っている
北陸の振り茶は、真宗の仏事と関係しているところがあるとか云われている
その一つの中曾司の茶が一番大がかりで長く続いた、否、続いている、細々であるが・・

振り茶で使う茶碗は、今の抹茶茶碗より少し小ぶりである、即ち普通の飯茶碗の大きさだ
飯椀は元々木地の椀あり、湯呑茶碗は焼物の碗である、字が違う
飯を食う椀が碗になり、それを茶碗と呼ぶ魔訶不思議、この謎解きが振り茶にあるようだ
今の茶事では飯と汁は木地の塗り椀、茶と菜は焼き物の碗か皿である

地方の振り茶の様子はこんなところだが、民俗学者は面白いことを見出した
それは、「ソト・オトコ・サケ」に対する「ウチ・オンナ・チヤ」という社会構図である
振り茶は勝手(土間・台所)を上がった囲炉裏端で行なわれることが普通であった
家の女房の坐る場所を茶煮座(チャニザ)、とか「カカザ」とか云い、上(カミ)とした
どうやら、「女将・おかみ」や女房を「カミさん」という話に繋がっているようだ

この話、続く・・






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