2015090815500000.jpg
長板点前の稽古場面

時間の都合で炭点前は略し電気風炉にした、よって棚に香合を置いた
長板の扱いは台子点前に準じるもので、道具立ては「真」の物とされる
従って台子の真点前の道具立て同様に、唐銅の皆具とするのが本来
皆具とは、風炉・水差・尺立(柄杓立て)・蓋置・建水の取り合わせである

奈良風炉という真塗りの土風炉が考案されてからは、「真」が少し略され
揃いの焼物である水差・尺立・蓋置・建水のことを皆具と称する様になる
唐銅の「真」の道具に対して、「行」の道具として白磁・青磁や染付が使われた
長板の点前では、皆具の蓋置に替わるものとして七種(ひちしゅ)蓋置がある

七種蓋置とは、「火舎」「五徳」「三葉」「一閑人」「栄螺」「三人形」「蟹」
其々に扱いがあるが、格の高い蓋置として建水の中に入れずに置くとされる
稽古では万古焼の「一閑人」を使った、井戸の中を覗く唐子を象ったものである
井戸の涼しさを表すものとして、当流では炉には相応しからずとする夏期の蓋置
釜の蓋を置く時には「一閑人」を横にして、唐子の頭を風炉釜の方へ向けて置く

一閑人は、一看人、一漢人とも書き、井看人(せいかんじん)、井戸覗(いどのぞき)
或いは、惻隠蓋置(そくいんのふたおき)とも云われることがある、惻隠蓋置とは
孟子の「惻隠の心無きは人に非ざるなり」と云う、「同情心」の言葉を洒落たものとか
「今、人の乍ち孺子の将に井に入らんとするを見れば、皆な怵惕惻隠の心あり」
①惻隠の心……………「仁」
②羞悪の心……………「義」
③辞譲の心……………「禮」
④是非の心……………「智」、これらが孟子はんの性善説の基本とか

私はこの「一閑人」の風景が何となく好きで、以前にこの万古焼を見つけ買うていた
ある時ある人が、この一閑人蓋置を扱い、唐子を風炉釜の方へ向けて置いた
ただ、唐子を横にせず下にしたのだった、そしてあろうことか、その上へ釜蓋をドンッ
唐子の首がポロリ、私は何とも云えない気持ちになった・・、私への惻隠の情ありたし

私の万古焼「一閑人」の裏側写真、唐子の首に接ぎがある
2015090909460000.jpg
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://houan7010.blog.fc2.com/tb.php/781-6e232593