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白フクロウの親子、同じ兄弟であっても成長ぶりが違う、性格も違うのであろう
親フクロウの懐は温くそうで縫いぐるみの如し、子供は親を信頼し切っているようだ

前の記事の続きである
茶を所望に来た同級生は水産販売会社の社長を退き、この一年は相談役である
親会社から来た新しい社長が業務に慣れるまでという、役目が明快な相談役である
どうも同級生は、不満がくすぶり出し、私を丁度良い捌け口にしたようだった
彼とは高校を卒業してからも行き来が続き、大学寮に居る彼の所で泊まったりしていた
私が小売り流通の仕事に従事した頃、彼も世界の鮭や鮪・エビ等の流通に従事していた
そんなこんなで、同級生の中ではお互いの仕事が肌で分り合える友人でもあった

彼は赤字が続いていた子会社の水産販売会社の社長に出向し、慣れない小売り業で苦節十年
子会社出向中に定年を迎えたが社長職を続行、数年前に黒字化に成功、店舗も増やした
そして、自分の後任には五十前の頭の柔らかい人物を送るようにと、親会社に申し出ていた
出来ることなら子会社の生え抜き社員を社長に抜てきしてもらいたい、との進言をしていた
現実には、定年を前にした人物が親会社から来た、社長職が「定年の花道」的人事である
同級生は後任社長への助言に努めたが、徐々に齟齬が生じるようになって来たいう
「当たり前や、それなりの役職にあったエエ歳の人物が前職者の云うことは聞かん」、と私

私は依然聞いた話を思い起していた
ある大手食品商社の子会社であったスーパーマーケットチェーン企業のことである
その企業は子会社の中で一番大きくて、社長は親会社のナンバー2が来る伝統があった
故に優秀な人材が来ると云えるが、実は親会社の社長レースの敗者ポストでもあった
社長レースに敗れた者は、副社長や専務でライバルに臣下の礼をとるか、出るかしかない
親会社へ胸に一物を持ち、なまじ優秀な人物とは、アレコレと仕事を見せたがるもの
着任早々、前任者否定の改善改革が行われ、社員は社長交代毎に右往左往する
商社とは業種が違う子会社に来て、すぐさま功績を生もうとする社長に社員はうんざり
当然ながら、その子会社の業績は低迷し士気も落ち、馬鹿げた混乱が続くことになる

私は同級生に云った
「お主は後任者に仕事をさせようとしたらアカン、何もさせんことや
四季一年の業務を見させて、社員の出来と上手・得意を掌握させること、仕事はそれから
子会社には、親会社の出世競争の敗者を受け入れる人事サポートという役割りがある
まま、子会社としては親会社に交換条件を出して、結納金か引き出物を得れば上々
子会社を案じ、本気になって親会社と渡り合うたり、後任者へ注文を付けたりしたらアカン
悪女の深情けというものでお主が嫌われるだけや、社員も迷惑やと思うかも知れんで」

暫らく考えた同級生、「せやな、もう自分のしたいことだけ考える人生でエエわな」
こうして「喫茶去」の時間は過ぎ、外が暮れなずんで来た頃、彼は「ほな、去ぬわ」
彼を見送った後、炉前に戻り「独座観念」、ホンマええ奴・・
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