2016.02.12 一客一亭
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薬師寺で見た「紅梅」、香りが漂い春を告げていた
私が炭の稽古に使っている練り香の名が「梅の香」
まま、安価の香ではあるが、それなりに香ってくれている

昨日は一客一亭の茶事をした
三輪素麺のにゅうめん(煮麺)一碗に柿の葉寿司三個と菓子だけである
白湯代わりに葛湯を出し、酒無しの三時間半の茶事であった
一客一亭の茶事の醍醐味は亭主と客が共に過ごすところである
席入り前に待合で語り、席入り後は膳を共にし、話を交える
水屋のきりもみが一人では、時間の段取りに結構気遣うもの
客を一人にしたままにせず、ドタバタした様子も見せぬというのがミソ

客は、創業百二十年の中堅企業の社長を継ぐことになった四十歳位の御仁
前社長と私は昵懇の間柄で、それもあって一客一亭の茶席を持った次第
会社のホームページには、「新任社長のメッセージ」なるものが記載されていた
私はそのメッセージの文言と内容が気になり、御仁の思いを聞いてみた
御仁の思いは大きくは三つあるようであった
一つは、企業の三十年先を考え、経営理念を刷新したこと
二つは、強い企業体質にするために価値観の共有を図ること
三つは、大阪・東京の営業比率を今の六対四から四対六にすること

私は云った
三〇年先みたい話は止めなはれ、ただの夢想話になる、アホらし
会社経営は短期で一年、中期で三年、長期はせいぜい五年がエエとこ
「国家百年の計」は国家に任し、企業は一年三年を見ること、三十年は漫画
それに、この理念云々の言葉、まるで女子高の文化祭キャッチコピーやな
そんなマッシュルームかソフトクリームみたいなメッセージはアカン、うん?
マッシュルームやない、マシュマロや、キノコの話ちゃうで、御仁ニッコリ頷く

企業を同質体にしては強い集団とはならん、弱体集団になる、宗教集団とちゃう
生体は異物を持つことで体の熱力学が増大する、異物を抱かえる集団が強い集団や
価値観云々とは人の心の話や、人の心を支配するというのは傲慢不遜と心得ること
自由には身の自由・フリーダムと心の自由・リベラルがある、人の心には立ち入り禁止や
ヒト、コト、ココロで会社の棚卸しをやり、今の対価を何に由って得ているを突き詰めること
一二〇年の歴史ある企業を、社長新任早々に小賢しい文言で変えようとは、アホのすること
世には、かしこアホとアホかしこが居る、アホぶる賢人と賢人ぶるアホの違いを分かりや

大阪と東京の営業比率の話はよう分る、大阪の努力を東京でしたら三倍稼げるのは実感
四対六なんぞではなく、三対七以上を目指す様に考えたらエエ、そう思うやろ?
関東男の彼は大きくウンウンと頷いた、これで講釈は終わりや、まま喫茶去、と私

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