2016.05.12 花の命
2016051209070000.jpg
伊賀越えをする六日の朝、まだ開いていない紅白の芍薬(しゃくやく)を床に活けて家を出た
昨日に女房殿のご帰還があり、五日ぶりに床の間に入ると花は萎れ、花弁が落ちかけていた
芍薬はその名の通り、根が消炎・鎮痛・抗菌・止血・抗けいれん作用がある生薬である
牡丹が「花王」と呼ばれのに対し、芍薬は花の宰相・「花相」と呼ばれ、茶花として重宝された
まま、「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」と云われるのはこの辺りの話であろう

震災地・肥後熊本には、武士のたしなみとして始まった「肥後六花.」云われる花がある
肥後菊、肥後椿、肥後山茶花(ひごさざんか)、肥後花菖蒲(ひごはなしょうぶ)、肥後朝顔
そして、肥後芍薬(ひごしゃくやく)の六つを「肥後六花」と呼んでいると県報にある
赤花を赤芍、白花を白芍としたり、野生品を赤芍、栽培品を白芍としたりするが、正しくは
外皮をつけたまま乾燥したものを赤芍とし外皮を取り去って乾燥させたものを白芍とするとか

床に活けた赤芍と白芍、その花の盛りを誰にも知られることなく、萎れ朽ちることになった
何か可哀そうなことをした気分になった、花の命の短さとは清少納言や小野小町が詠み
近くでは、林芙美子浮の「浮雲」の一節が有名どころ
「 花のいのちはみじかくて. 苦しきことのみ多かれど. 風も吹くなり. 雲も光るなり」

しかし思うに、男性より寿命が長い女性が「命の短さ」を嘆くとは合点のいかぬ話である
つまり、「花」とは妖艶・色香・魅惑を意味するののであって、女性そのものではないようだ
出戻り女房殿は、三色団子を昼飯にするとかで卓袱(ちゃぶ)台の上に置いてナサル
床の芍薬には目も触れず、「花より団子」ということである
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://houan7010.blog.fc2.com/tb.php/961-5fe5b237